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法定休日

休日とは、労働者が使用者の一切の拘束から解放される日を意味するものとされており、労働契約において労働義務を負わない日のことです。

   休日は、継続労働による労働者の心身の疲労を回復させ、また、社会的文化的生活を営むための自由な時間を享受させることを目的としています。

   休日は、労働者のみに資するものではなく、使用者にとっても、作業能率、業務災害の防止といった効果をもたらしますから、休日は、使用者、労働者双方にとって意義のあるものです。

   労働基準法35条は、使用者に対して、毎週1回あるいは、4週を通じて4日の休日を労働者に付与することを義務付けています。

   この労働基準法35条による休日を法定休日といいます。

   労働基準法では、1日の労働時間が8時間、週の法定労働時間が40時間とされていますから、週休2日制を採用している場合、通常は、法定休日1日と法定外休日1日ということになると考えられます。

   この法定外休日については、法定休日について求められている割増賃金率等の取り扱いは求められていません。

   しかし、労働基準法では、労働者の休日について、あらかじめ特定することは要求されていません。使用者には、労働者に対して休日を付与する義務が課されていますが、休日を特定する義務までは課されていません。

   完全週休二日制が採用されている場合には、就業規則等で特定されている2つの休日が、特段区別されることなく一体のものとして規定・運営されているなどの理由で、いずれが法定休日と特定できない場合は、いずれも法定休日足りうると考えられています(最上建設事件  東京地判平成12年2月23日)。

   休日については、休日の振替が存在します。これは、あらかじめ労働基準法35条の休日を労働日に変更し、その代わりに他の労働日を35条にいう休日に変更することをいいます。

   休日の振替が適法になされれば、当該休日は通常の労働日となるため、休日労働とはなりません。

   これに対し、休日労働が行われた後に、事後的に労働日を休日として付与されるものを代休といいます。代休の場合には、休日労働に対する種々の規制が及ぶこととなります。

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