配転:従業員が転勤を拒否したケース:札幌の弁護士が使用者側の対応・心構えを相談・アドバイス

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1 「配転」とは、従業員の配置の変更であって、職務内容または勤務場所が相当の長期間にわたって変更されるものをいいます。

 使用者には、人事権として労働者の職務内容や勤務地を決定する権限があります。通常は就業規則に「業務上の都合により転勤等を命じることがある」などと定められていますから、配転命令権自体が問題となることはあまりありません。使用者はこの配転命令権に基づき、従業員に転勤を命ずることができます。

 

2 しかし、従業員から転勤を拒否してくる場合があります。そのような場合、会社の転勤命令が認められなくなることもあります。例えば、次のような場合には、転勤を命ずることができません。

  •  勤務場所を限定する合意がある場合

    労働契約時、勤務場所を特定する合意があるような場合には、転勤を命ずることができません。また、採用時に従業員が「家庭の事情で当地以外には転勤できない」と明確に述べたにもかかわらず、会社側がそれを否定しなかった場合などのように、状況によっては黙示の合意が認められる場合もあります(大阪地裁判決平成9年3月24日)。

  •  労働契約上の勤務場所を限定するとの取り決めがなかったとしても、転勤命令が権限濫用として認められない場合

 たとえば、重病の家族の世話がある場合、高齢の親の介護がある場合などに、その従業員を遠隔地に転勤させることは、通常甘受すべき程度を著しく超える不利益を労働者に負わせる配転命令であるとして、会社側の転勤命令の権利濫用とされる場合があります(札幌地裁決定平成9年7月23日)。その他にも、不当な動機によってされた配転命令などが権利濫用とされるます。

 一方で、共稼ぎや子の教育等の事情で夫婦別居をもたらすような転勤命令は、職務上の必要性があり、手当も十分な場合などには認められる傾向にあります(東京高裁判決平成8年5月29日)。

 

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