解雇権濫用法理:札幌の弁護士が企業側・経営者側・使用者側の対応・心構えを相談・アドバイス

解雇

 

 

 

 

 

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 解雇とは、使用者による労働契約の解約をいいます。

   民法上は、雇用に期間の定めがない場合、各当事者はいつでも解約の申し込みをでき、雇用は解約の申込み後2週間の経過によって終了しますが(民法627条1項)、労働基準法では、予告義務等が課せられ(20条)、また、特定の者に対する解雇制限等もあり(19条等)、労働契約法では解雇権濫用法理(労働契約法16条)が規定されるなど、解雇には、種々の制約があります。

 

   労働契約法によれば、解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効となります(労働契約法16条)。

   この要件は、解雇が客観的に合理的な理由を欠くこと、社会通念上相当であると認められないこと、の2つに分けることができます。

 

ここでいう客観的に合理的な理由には以下のものが考えられます。

1.労働者の労務提供の不能、労働能力または適格性の喪失・欠如

2.労働者の職務規律違反

3.経営上の必要性に基づく理由

4.ユニオン・ショップ協定に基づく場合

 

   これらは、解雇類型によって異なりはしますが、一般的には、解雇理由が客観的に存在するだけでは足りず、それが労働契約関係を維持しがたいほどに重大である必要があります。

   そして、そのような客観的に合理的な理由が認められなければ、解雇をしても、解雇権を濫用したものとして無効となります。

   そこで、1.2.3.については、使用者側に課せられているハードルは高いと考えられています。

 

   さらに、客観的に合理的な理由があると認められても、当該解雇が、社会通念上相当として是認することができない場合には、解雇権濫用として無効となります。

   社会通念上相当として是認することができると認められる場合とは、一般的には、解雇の事由が重大な程度に達しており、解雇回避の手段がなく、かつ、労働者の側に宥恕すべき事情がほとんどない場合と考えられています。

 

   この解雇権濫用法理については、期間の定めのない正規従業員について厳格に判断されやすいものであり、採用の前提として特定の能力や技術などスペックを特定し、即戦力として中途採用された場合などは、解雇権濫用法理のもとでも、期待した能力・資質から大きく外れていた場合に、解雇が認められる場合もありますが、それでも改善の機会を与えるなどの配慮は必要となります。

 

   そして、解雇権の行使が権利濫用と評価される場合、不法行為(民法709条)となり、損害賠償請求がなされる可能性もあります。

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