札幌の運送業のための法務相談・顧問弁護士

 □元請業者・下請業者・荷主とのトラブルを解決したい

 □従業員が起こした運送中の交通事故で会社の責任を問われ、トラブルになっている

 □従業員の労務管理で悩んでいる(従業員が定着せずに困っている)

 □業務中に負傷した従業員の労災問題で悩んでいる

といったことはよくあります。

 

本来の業務に追われ,つい放置しがちなことも多いでしょう。

さて,運送業・運輸業(陸運・物流)は大きく変容してきました。

この大きな変容をどこまで遡って見るかということはありますが,ネットでの書籍販売とばかり見えていたアマゾンが独自の流通チャネルを作り上げたのを始まりとして,EC事業者を中心とした委託が増加し,宅配事業が成長し続けていることは,誰もが認めるところでしょう。コロナ禍にあっても,外出自粛が追い風となって,宅配事業を後押ししているという現実があります。

個人宅配市場というと,昭和51年ヤマト運輸(現・ヤマトホールディングス)が,宅配便のパイオニアとしてクロネコヤマトを生み出すや,昭和50年代半ばには,「ネコ」に対する、他社の「ペリカン」,「ツバメ」、「カンガルー」)として一気に算入し,「動物戦争」が勃発したことが思い起こされます。

一人勝ちし絶好調のころの宅急便創始者は,「サービスは市場を創造する」と語り,「労働組合を経営に生かす」ことを論じています(『小倉昌男 経営学』[1999年,日経BP社])。 

経営環境,業務態様の変容は,経済的・社会的矛盾や紛争や不公正を発生させたり,従来問題とは感じられなかったものが,問題として感じられるようになり,もろもろの事柄に対する法律的対処の必要を呼び起こします。

ネットによって大量の情報に接することとなり,ますます労働者の権利意識が高まる中,ヤマトホールディングスでも,「サービス残業」事件が大きく報道されることとなり,宅急便の事業としての重要な成功要因とされた労働組合が,労働者の待遇優先を主軸とするクロネコヤマトの業務形態を大きく変更させる原動力の一つとなったことは,記憶に新しいことです。

走らせれば稼げるというという労使が一応ながら疑いなく満足していた時代が過ぎ去ると,元来,労働集約型産業である運送業で,もろもろの労務問題が一気に浮かび上がってくるのは,必然の流れといわなければなりません。

そして,運送業は,法令による厳格な規制の下で,経済的な成果を実現する上で,許認可,注文者との間の契約,代金回収をいう基本的な法律問題への対処があります。

そして,運送業は,業務の再委託が多い業態であり,元請との関係,下請けとの関係で独特の問題があります。

 

1 労務問題

運送業は,元来,東北大震災前後からの構造的な人手不足の流れの中で,賃金は,全産業平均に比べても低い水準にあります。人材不足を補い,生産性向上を図る方策として,広く全経営環境では,コロナ禍を背景に,RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション),要するに,デスクワークでのロボット化が進むとしても,ドライバーが主役であり,労働集約型産業である運送業においては,そのような対処には限界があります。定番の労務問題がもろもろ一気に浮かび上がってきているのが現状です。

(1)長時間労働・残業代問題

ア 未払残業代請求

残業代は最低でも2割5分の割増で計算され、遅延損害金として支払いが遅れた分の年14・6%が加算されます。

さらに,訴訟となると、裁判所はこれに加え、残業代と同額の付加金および年5%の遅延損害金の支払いを命じることができます。

残業代請求権には,時効がありますが、令和2年4月施行された改正民法では,3年分を支払う必要があります。

未払残業代を請求された経営者はいろいろと反論しますが,裁判ではほとんど通用しません

今でも,「固定残業代(定額残業代)制度」を利用している企業が少なくありませんが,これが意図したとおり認められるためには,厳格な要件が必要となり,裁判所では,その意図の全部又は一部が否定されることが多いです。裁判となると,残業代にしようと目論んだ部分までもが残業代の基礎となる基準内賃金に組み込まれ,逆に支払うべき総額が激増することさえあるのです。

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イ 罰則付きの時間外労働の上限規制の導入

そればかりか,2018年(平成30年)6月成立し,2019年4月から順次施行されている「働き方改革関連法」においては,金額算定の問題にとどまらず,正社員と非正規社員の愚合理な待遇の差が禁止されていますが,時間外労働の上限規制が導入されました。中小企業においても,2020年4月から施行されています。

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長時間労働は、健康の確保を困難にするとともに、仕事と家庭生活の両立を困難にし、少子化の原因、女性のキャリア形成を阻む原因、男性の家庭参加を拒む原因となっており、長時間労働を是正することによって、ワーク・ライフ・バランスが改善し、女性や高齢者も仕事に就きやすくなり労働参加率の向上に結び付く、として、罰則付きの時間外労働の上限規制が導入されたのです。

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(2)問題社員,解雇

いろいろな形で問題社員が現れます。

問題社員に有効に対応していくためには,まずは,就業規則を整備しておかかければなりません。

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しかし,それもしないまま,あるいは,就業規則を前提により慎重な対応をすべきであるのに,経営者がつい誘惑される対応が,本来究極的な場面であるはずの「解雇」です。

しかし,経営者側の考えるような「能力不足である」とか,「勤務態度が悪い」といった理由では,解雇しても無効とされる場合がほとんどです。

「病気で元の業務を遂行できなくとも配置可能な業務を検討すべき」とか,「労働能力が平均的な水準に達していないだけでは不十分であり,著しく劣り,かつ向上の見込みがないという場合でなければならない」などとして解雇を無効とした裁判例は珍しくありません。

解雇通知の結果,あっというまに,従業員のほとんどで構成される労働組合ができてしまったこともあります。

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そこで,「退職勧奨」などという形で無難に事を解決するということも多く,確かに,限界をわきまえ手順をきちんととれば有効な方法なのですが,しばしば,お手軽な方法として採用される場合もあり,失敗することも少なくありません。

労働法は労働者に有利にできており,裁判所も労働者に有利に判断する傾向があるという現実を受け入れ,冷静かつ緻密に対応策を考え,実行することが必要です。

 

(3)同一労働同一賃金

平成31年4月から順次施行されている「働き方改革関連法」においては,正社員と非正規社員の不合理な待遇の差が禁止されていますが,中小企業においても,令和3年から施行されています。

この同一労働同一賃金については,「働き方改革関連法」が成立する直前に,「長沢運輸事件」,「ハマキュウレックス事件」で一定の基準を示しました。

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また,令和2年10月に,5つの最高裁判決が出されています。①「大阪医科薬科大学事件」,②「メトロコマース事件」,③「日本郵便事件」(佐賀),④「日本郵便事件」(東京),⑤「日本郵便事件(大阪)」です。

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政府(厚生労働省)が,「働き方改革関連法」制定された後,「同一労働同一賃金ガイドライン」を公表し,これに前後して,最高裁判決が出されたことにより,同一労働同一賃金の具体的内容が見えてきてはいますが,それぞれの間に違いが見られたり,高等裁判所の判断が分かれることがあるというのが実情です。

企業にとって,社内で発生するトラブル・紛争は,個別具体的なものであり,解決・予防の面でも企業ごとに現状を踏まえた対処を事前・事後に徹底する必要があります。

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(4)労働組合・団体交渉

従業員が少ない企業であっても,解雇を契機として,あるいは,残業代の不満が一定数のまとまりとなったような場合に,労働組合が結成されるというケースがあります。

 運送業ですと,かつては強硬な多数派の労働組合が結成されたという時代もありましたが,現在は,一人でも加入できる「合同労組」や「ユニオン」といった組織を活用する場合もあります。

 このような組織の人々が加入した従業員とともに企業に訪れ,「団体交渉に社長を出席させろ」とか,「決算書を出せ」などと要求され,以後一方的な要求に終始対応せざるを得なくなっていた例もあります。初動対応が重要で決め手となる場合も少なくなく,労働組合・団体交渉を周知した弁護士の助力が必要な場面です。

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2 許認可,契約関係,代金確保,元請・下請け関係

運送業は,法令による厳格な規制の下で,経済的な成果を実現する上で,許認可,注文者との間の契約,代金回収をいう基本的な法律問題への対処があります。

そして,運送業は,法令による厳格な規制の下で,経済的な成果を実現する上で,許認可,注文者との間の契約,代金回収をいう基本的な法律問題への対処に加え,業務の再委託が多い業態であり,元請との関係,下請けとの関係で独特の問題があります。

元請・下請けとの紛争・トラブルを解決するための方策は,関係維持のメリット・ディメリットを十分に個別・具体的な分析・検討した上,外科的療法でいくか,内科的療法で行くかを確定しなければなりません。場合によっては,企業としての存続にも,直ちに影響しかねない場面ですので,経営と法務の総合による成果を極大化しなければならない場面です。

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3 交通事故・労災事故

そのほか,運送業は,業務の性質上,類型的に交通事故や労災事故が発生しやすい業態です。

発生した場合は直ちに法的対処をはじめなければならないことはもちろんですが,予防としてあらかじめ検討しておくべきことも多いです。

当事務所の強み・顧問弁護士

企業法務においては,「トラブル」が「紛争」となる前に,また,「問題」が「損害」となる前に,手早く早期に解決することが最重要事項の一つであることはいうまでもありません。

しかし,「早期解決」も,現実逃避のために相手方と拙速に妥協するのが実態であれば,かえって,将来に火種を残し,円滑な企業経営を阻害するものともなりかねません。

最近では,これもまた,“弁護士大量増員時代”の到来が反映してか,弁護士の側からも,紛争化する前の予防であるとか,スピーディな解決といったことが強調して宣伝されるようになりました。しかし,その処理のスピード化が,弁護士側の技術不足の隠蔽であったり,弁護士側の事務所運営の効率化のため(早期の報酬を確保)の方策にすぎないこととなれば,本末転倒というほかありません。

前田尚一法律事務所は、身近に直面する問題の予防・解決を始めとして、弁護士経験30年を超える経験と実績をもって、中小企業の「企業法務」全般に注力しています。

労務問題・労使問題では,労使私が顧問弁護士に就任する前にされたかつての安易な妥協が災いして,高等裁判所あるいは北海道労働委員会では,埒が明かず,東京まで赴いて,最高裁判所で高裁判決を破棄してもらったり,中央労働委員会で勝訴的和解を成立させた事案があります。

弁護士前田尚一が弁護士になったばかりのころ,北海道労働委員会で使用者側の代理を主任として担当した不当労働行為事件は,運輸業のものでした。

また,東京の中央労働委員会まで赴いた案件には,運輸業の事件もあります。

 

まずはお気軽にご相談ください。

大量生産,大量消費の時代は終わり,社会は表面だけではなく,地殻変動を起こしています。

特に中小企業は,この変動に基づき変容した大きな流れに乗って,自社の独自性を基に必要なものを見極め,ピンポイントで活動していかなければ存続は難しいでしょう。

当事務所では,型どおりのサービスを提供しても存在意義はなく,個々の企業と手と手を取り合う濃い関係を構築しながら,各企業独自固有の志向に合わせて個別具体的なサービスを提供していく考えです。

依頼者にとって重要なことは,自分の置かれた状況を把握できること,したがって,依頼者にとってよい弁護士とは,トラブルの個性や特殊性を具体的に把握し,今後どのように解決するのが適切か,依頼者にきちんと説明できることが不可欠です。そうすると,実力不足の弁護士は論外として,弁護士と相性が合うかどうかという人間関係の原点のような部分も重要です。

もっとも,経営者は法律の専門家ではないので,そもそも法律問題が発生しているかどうかを認識できるとは限りません。まずは,弁護士に相談することで,とりあえず法律問題の存在の有無を明らかにすることができます。

法律問題にふと不安や悩みが脳裏をよぎったときには,ぜひご相談ください。よい弁護士と巡りあうには,とにかくあってみなければ始まりません。ピンとこなけければ依頼しなければよいだけのことです。

 

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