就業規則の不利益変更:札幌の弁護士が使用者側の対応・心構えを相談・アドバイス

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労働契約法は、使用者が、就業規則の規定を新設したり変更したりする場合には、使用者による一方的不利益変更は原則として許されないとの立場をとっています。

 

   まず、労働契約法8条によれば、労働者及び使用者は、その合意により労働契約の内容である労働条件を変更することができるとされています。

   これは、労働者と使用者の間で、就業規則を通さない労働条件の変更について、個別的に合意する場合です。

   そしてその上で、使用者は、労働者と合意することなく、就業規則を変更することにより、労働者の不利益に労働契約の内容である労働条件を変更することはできないとされています(労働契約法9条)。

   この規定は、就業規則による労働条件の不利益変更は、労働者との合意があれば可能であり、就業規則それ自体やその変更の合理性は必要とされていないと捉えられています。

   ただし、個々の労働者は、使用者に対しては交渉力の弱い立場にありますから、合意の認定は慎重にすべきです。

   裁判例では、就業規則の不利益変更に対する労働者の同意は、労働者が就業規則を提示されて意義を述べなかったというだけでは認定すべきでないとしたものもあります(大阪高判平成22年3月18日 協愛事件)。

   そして、労働契約法は10条において、使用者が就業規則の変更により労働条件を変更する場合において、変更後の就業規則を労働者に周知させ、かつ、就業規則の変更が…就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるときは、労働契約の内容である労働条件は、当該変更後の就業規則に定めるところによるものとする、としています(労働契約法10条本文)。

 

   就業規則の変更により労働条件の不利益変更が行われた場合、不利益変更に同意する労働者について9条が適用され、反対する労働者については10条が適用されます。

   つまり、変更に同意した労働者については変更の合理性の有無は問われませんが、変更に反対した労働者については、変更について合理性が必要となります。

   そして、合理性については、労働契約法10条において、労働者の受ける不利益の程度、労働条件の変更の必要性、変更後の就業規則の内容の相当性、労働組合等との交渉の状況その他の就業規則の変更に係る事情に照らして合理的なものであるとき、と規定されています。

   さらに、合理性の手続き的要件として、労働者に周知させる必要があります。これは、事業場の労働者集団に対し変更内容を知りうる状態に置くという意味とされています。

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