労働審判と労働訴訟

 

 経営者と労働者の間にトラブルが生じ、話合いでどうしても解決がつかない場合,裁判所での解決を目指すことになります。

 

 裁判所での解決の方法としては,大きく分けて,労働審判と訴訟手続があります。この2つにはそれぞれ以下のような特色があります。

 

労働審判

 

 労働審判は,裁判官1名(労働審判官)と労働関係の専門的な知識経験を有する者2名(労働審判員)によって構成される合議体(労働審判委員会)が,経営者と労働者の話をそれぞれ聞いて解決を図ります(労働審判法7条から9条)。

  労働審判員は,経営者側と労働者側からそれぞれ1名ずつ専任され,公平になるようにされています。もっとも,経営者側だからといって経営者に甘いわけではなく,むしろ経営者側は経営者に厳しく,労働者側は労働者に厳しいようです。

  労働審判は,3回以内の期日において,審理を終結することになっています(労働審判法15条2項)。この点,労働審判は,労働訴訟に比べて迅速な解決が期待できます。

 

 労働審判委員会は,両当事者の意見を聞いたうえで,調停案を出したり,審判を下したりします。

 調停案を両当事者が受け入れたり,審判に対して異議を申し立てたりしなければ(労働審判法21条1項),調停や審判は,裁判所で判決が下されたのと同じような効力を持つことになり,紛争が解決したことになります。

 

労働訴訟

 

 労働審判に対して,異議を申し立てると(労働審判法21条1項),労働審判の効力は失われ(労働審判法21条3項),訴訟手続へと自動的に移行します。労働審判を申し立てたときに訴えの提起があったものと扱われます(労働審判法22条1項)。

 訴訟では,裁判所が,両当事者の主張を聞き,証拠に基づいて判決を下します。労働審判に比べると,時間がかかります。また,労働審判のように,ざっくばらんに両当事者の話を聞くと言う形ではなく,民事訴訟法に定められた厳格なルールにしたがって,手続が進みます。

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