昇進・昇格(人事考課の違法性):札幌の弁護士が使用者側の対応・心構えを相談・アドバイス

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昇進とは、企業組織における管理監督権限や指揮命令権限の上下系統における役職の上昇、または、役職も含めた企業内の職務遂行上の地位の上昇を意味します。 我が国におきましては、職能資格により格付けをし、職能資格を持った労働者の中から役職に就く者を選抜する職能資格制度が伝統的に採用されてきました。しかし、最近では、職務等級制度を導入する企業も増えており、職務の難易度や責任の程度に応じて職務等級を決定しその等級に応じて基本給を決定します。 そして、どちらの制度におきましても、一般的には、職務資格や職務等級が上昇することを昇格・昇級といい、役職が上昇することを昇進といいます。 伝統的には、職務遂行能力の決定におきまして年齢や勤続年数が基準とされることが多かったのですが、近年におきましては、成果主義賃金制度の普及等に伴い、人事考課における業績比重が高まっています。 そこで、昇進・昇格の対象から除外された労働者が、その処遇の違法性を裁判所で争う事案が増えています。 そうしますと、人事考課の適法性が問題となります。 まず、使用者による人事考課が、法律上禁止された事由を考慮に入れたものであれば違法となります。 また、人事考課権も権利濫用の制約を受けますから(労働契約法は3条5項)、権利濫用と認められる場合には違法となります。 ただし、裁判所による判断では、人事考課権を使用者の人事権の一環として位置付け、使用者の裁量権を広く認められていると考えられます(日本レストランシステム事件 大阪地判平成21年10月8日等)。 裁判例による人事考課の違法性が認められる場合とは、評価が合理性を欠き、社会通念上著しく妥当性を欠く場合に限られています(光洋精工事件 大阪公判平成9年11月分25日)。 評価が合理性を欠き、社会通念上著しく妥当性を欠く場合とは、評価の前提事実の誤認、不当な動機・目的、評価要素の比重が著しくバランスを欠く場などのほか、就業規則における所定の評価が要素以外の要素に基づく評価や、評価対象期間外の事実を考慮した評価などが、違法と判断されています。 具体的には、既婚女性に対して一律に低査定を行なった事案(住友生命保険事件 大阪地判平成13年6月27日)などがあります。

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